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2025年7月9日

  • 駐車場経営の基本

あなたの土地でも発生する!不正駐車の実情と駐車場オーナーが知っておくべき防止策&対応策

不正駐車の主な種類と対応策

駐車場で発生する不正駐車には、いくつか典型的なパターンがあります。なかでも多く見られるのは、「契約外駐車(無断駐車)」や「精算せずに出庫する不正利用」など、利用者のマナー違反や意図的な悪質行為によるものです。

以下の表では、土地オーナーが遭遇する可能性の高い不正駐車の種類と、代表的な対応策をまとめました。不正駐車の状況によって適切な対応方法は異なるため、ぜひ参考にしてください。

主な不正駐車の種類と対応方法一覧

不正駐車の種類内容主な対応方法
契約外駐車(無断駐車)契約していない第三者が、月極駐車場などに無断で駐車する張り紙警告、管理会社への連絡、警察相談、内容証明郵便による警告
時間貸し駐車場での不正利用精算せずに出庫、センサーを避けて駐車など防犯カメラの証拠確保、警察通報(詐欺罪や器物損壊の可能性)
長時間放置車両利用者が長期間車を動かさない約款に基づく警告、内容証明郵便による撤去要請
枠外・はみ出し駐車白線無視、隣接車両や道路にはみ出して駐車張り紙注意、警察相談
他人名義での契約違反契約者以外が勝手に利用契約者への確認と是正指導
チケット未購入での利用前払い式駐車場で無断利用システムで利用確認後に約款違反で警告
法令違反車両ナンバープレート無し、車検切れなど警告・警察へ確認
規格外車両車両サイズが契約条件に合わない車両確認・違反通告・警察確認

表中の対応方法には、実施の仕方によっては法的リスクが伴うものもあるため、対応時は、冷静かつ法的に適切な手段をとることが重要です。

やってしまいがちなNG対応にご注意を

不正駐車に対し、次のような対応をとると、かえってトラブルに発展する恐れがあります。

車両の前にバリケードを置いて閉じ込める監禁罪に問われる可能性があります。
無断でレッカー移動する損害賠償を請求されるリスクがあります。
SNS等で車両を晒すナンバープレートや車内が映った写真は、肖像権・プライバシー権の侵害に該当する可能性があります。
張り紙を車体に直接貼る器物損壊とみなされる可能性があります。
警告看板の文言過激すぎると逆効果になる場合もあります。

違法行為への対応は冷静かつ合法的に行うことが大切です。
少しでも判断に迷う場合は、管理会社や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

不正駐車に対する基本の対応ステップ

トラブルを避けるためには、以下のステップで対応するのが基本です。

  • 証拠を残す

車両の写真や動画、日時、ナンバーなどを記録しましょう。防犯カメラがあると安心です。

  • 張り紙で警告

注意喚起は有効ですが、直接車体に貼ると器物損壊に該当する恐れがあるため注意が必要です。

  • 管理会社へ連絡

管理を委託している場合は、契約内容や対応フローを確認しましょう。

  • 警察に相談

悪質な場合は、器物損壊や不退去罪などが適用される可能性があります。

  • 内容証明郵便の送付

車両の所有者が特定できる場合は、法的効力のある警告文書で正式に通知します。

  • 弁護士への相談

再発や長期化、悪質なケースでは法的措置も視野に入れましょう。

不正駐車を未然に防ぐには?

不正駐車を未然に防ぐことも、駐車場運営では非常に大切です。
そのためには、次のような対策が講じることが効果的です。

警告看板の設置「無断駐車禁止」「契約者以外駐車禁止」など、視認性の高い掲示が抑止力になります。
物理的対策チェーンポールや車止めの設置で進入を防ぎます。
防犯カメラの設置犯罪抑止になるだけでなく、トラブル時の証拠としても活用できます。
定期巡回の実施定期的な見回りが、トラブルを未然に防ぎます。

こんなに手間がかかる!自己管理のリスク

一見すると簡単に見える駐車場経営ですが、不正駐車への対応や予防策の整備は、実は想像以上に煩雑です。契約書や約款の整備、防犯設備の設置・管理、トラブル発生時の迅速な対応など、日常的な管理業務が多く発生します。

特に副業として駐車場を経営している土地オーナー様の場合、時間や労力が足りず、トラブルが放置されるケースも少なくありません。

結果として、収益性の低下や、さらなるトラブルを招いてしまう可能性があります。

安心・手間なしの駐車場経営を目指すなら?

「不正駐車への対応まで全部やるのは正直難しい…」と感じる方におすすめなのが、駐車場の一括借り上げ方式です。

これは、土地オーナー様と業者が契約を結び、オーナー様の土地を業者が借り上げて駐車場として運営する形式です。

不正駐車の対応はもちろん、清掃・集金・設備管理などの業務をすべて業者が担ってくれるため、オーナー様は毎月安定した賃料を受け取るだけという仕組みです。

まとめ

不正駐車は、駐車場経営における代表的なトラブルの一つです。対応には手間も知識も必要なため、個人での対応には限界もあります。
安心・安全な駐車場経営を実現するためには、業者との連携や委託管理も選択肢の一つです。

エコロシティ株式会社が運営する「エコロパーク」では、これまで数多くの土地を一括借り上げ方式で駐車場に転用してきた実績があります。
不正駐車やクレーム対応の心配もなく、管理の手間を省きながら安定した収入を得たい土地オーナー様にとって、最適な選択肢です。

ぜひお気軽にご相談ください。

星野 貴彦

執筆者

エコロシティ株式会社 取締役CFO、公認会計士、宅地建物取引士

星野 貴彦

東京工業大学を卒業後、大手監査法人に入所し大手製造業を中心としたクライアント向けの会計監査業務や会計アドバイザリー業務に従事。監査法人で培った財務・会計の専門知識や経験を活かし、不動産仲介・管理のCFO、バイオベンチャーのCFO、IT企業の管理本部長と多様なキャリアを経て、2024年から現職に就任。

https://www.ecolocity.co.jp/