コインパーキング投資でいくら儲かる?利回りの計算方法を徹底解説

コインパーキングとは?
コインパーキングは、時間貸し形式の駐車場であり、利用者が駐車時間に応じて料金を支払う仕組みの投資モデルです。
主に以下の3つの方式で運営されます。
個人経営
土地オーナーが直接駐車場を運営し、料金精算機の設置や設備管理、利用者対応を行います。
収益を最大化できる可能性がありますが、運営の手間が大きくなります。
管理委託方式
運営会社に問い合わせ対応や集金業務などの駐車場の管理「のみ」を委託する方式です。
日々の管理を運営会社に任せることで負担を軽減できる一方、初期設備などの費用は土地オーナー様が負担するため、個人経営と同様に初期費用は大きくなります。
収入は、コインパーキングの売上から得られ、その中からコストとして管理会社に管理料を支払う形になります。
一括借り上げ方式
駐車場運営会社に土地を貸し、固定の賃料を受け取る方式です。この方式では、精算機や看板の設置費用を運営会社が負担するため、オーナーの管理業務を軽減できます。
一定の金額を賃料として受け取る形式のため、別途管理会社に支払う管理料はない、という点も管理委託方式と異なる点です。
収入の変動リスクを避けて、手間がかからない一括借り上げ方式によるコインパーキングとしての土地活用をお薦めします。
利回りの基本的な考え方(表面利回りと実質利回り)
利回りとは、投資額に対する利益の割合を示す指標で、不動産投資において重要な判断基準となります。コインパーキング投資における利回りの計算方法は、主に2パターンの計算方法があります。
表面利回り
表面利回りとは、年間収益を投資額で割ったものです。
表面利回り(%)=年間収益÷初期投資額×100
例えば、初期投資額1,000万円、年間収益が100万円の場合、表面利回りは100万円÷1,000万円×100=10%となります。
実質利回り
実質利回りは、年間収益から運営コストを差し引いたものを基に計算します。
実質利回り(%)=(年間収益 – 運営コスト)÷ 初期投資額 × 100
例えば、先ほどと同様に初期投資額1,000万円、年間収益が100万円で、運営コスト40万円が発生している場合、
実質利回りは(100万円-40万円)÷1,000万円×100=6%となります。
表面利回りと実質利回りはどちらが重要?
表面利回りは計算が簡単で分かりやすいため、多数の案件から良い案件を抽出する際には使いやすいでしょう。
しかし、本当に儲かっているかを見るのは実質利回りです。例えば表面利回りが10%あっても、経費が120万円かかっていたら実質利回りは(100万円-120万円)÷1,000万円×100=-2%になってしまいます。
詳細検討時には実質利回りで判断するのが適切です。
実際に計算してみよう!
コインパーキングの利回り計算に必要な構成要素
では実際に、コインパーキング経営を始めた場合を想定して利回りの計算をしてみましょう。
先ほど、表面利回りの計算には「経費」を考慮する必要があるとお伝えしましたが、実際にコインパーキング経営にかかる経費にはどんなものを想定しておく必要があるのかも具体的にピックアップします。
また、今回は一括借り上げ方式の賃貸借契約を運営会社と締結することを想定してご説明します。
実質利回り(%)=(年間収益 – 運営コスト)÷ 初期投資額 × 100ですので、年間収益、運営コスト、初期投資額に分けて明細を確認します。
年間収益
駐車場運営会社から受け取る賃貸料が該当します。
一括借上方式の賃貸借契約なので、基本的には毎月定額を受け取ることができて安定しています。
運営コスト
一括借上方式なのに支払うコストがあるんでしたっけ?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、税金を忘れずに考慮しておく必要があります。
固定資産税 | 固定資産税は、土地や建物を所有している場合に発生する税金で、地方自治体が課税します。コインパーキング投資では、特に土地に対する固定資産税が重要なコスト要因となります。 固定資産税額は、土地の「課税標準額」に対して税率を乗じることで算出します。固定資産税の標準税率は1.4%です。例えば土地の固定資産税評価額が1,000万円の場合、 固定資産税 = 1,000万円 × 1.4% = 14万円/年 となります。 この税額は、毎年の運営コストとして計上されるため、収益性の評価において重要です。なお、固定資産税の税率は市町村によっては異なることがあるため、各市町村のウェブサイトを見るか直接問い合わせてください。 |
都市計画税 | 固定資産税と同様に課される税金の一種です。税率は最高0.3%ですが、課税状況は市町村で異なり、必ず課税されているとも限りません。固定資産税と同様に各市町村のウェブサイトを見るか直接問い合わせてください。 なお対象の土地に住宅が建っていれば「住宅用地」として固定資産税や都市計画税の軽減措置が適用されますが、駐車場は住宅用地ではないため、税金の軽減措置が受けられません。ただし、コインパーキング投資で得られた収益により税金の支払いに充てることができるため、所有している更地や空き家をそのままにしておくよりは有利になるかもしれません。コインパーキング投資を行った場合の影響は、専門家に相談することをお薦めします。 |
初期投資額
コインパーイングを開設する際には、土地の整備などに係る費用があります。
- 解体費用(既存の建物や構造物がある場合)
- 舗装費用(アスファルト舗装や砕石舗装)
- 外構工事費(フェンスなどの設置)
初期投資額はマンションやアパートの建築と比較すると少額ですが、コインパーキング投資においては重要な要素であるため、慎重に判断する必要があります。
マンション・アパート投資との比較
マンションやアパートへの投資と比較すると、コインパーキング投資には以下の特徴があります。
- 初期投資が少ない(マンション・アパート投資は初期投資が大きい)
- 安定的な収益が得られる(マンション・アパート投資は収益が入居状況によって変動する)
- 早期にオープンできるため、すぐに収益が得られる(マンション・アパート投資は建設までに時間を要する)
- 狭小地や変形地でも活用できる(マンション・アパート投資は対応できない場合もある)
収益だけではなくランニングコストも考慮し、自分に合った投資方法を選びましょう
マンション・アパート投資などの他の不動産投資との比較においては、資金や管理の手間、リスク許容度を考慮し、自分に合った投資を選ぶことが重要です。
コインパーキングは、初期費用は比較的低めで済むものの、運営を続けるためには固定資産税などのランニングコストを考慮する必要があります。
特に都市部では土地の固定資産税の負担が大きくなるため、利回りとのバランスを取ることが重要です。コストを最適化しながら安定した収益を確保するには、信頼できるパートナーとなる駐車場運営会社を見つける必要があります。
エコロシティは経験豊富なスタッフによる運営実績が多数ありますので、お気軽にご相談ください。